こんにちは、お茶くま(@ochakuma4)です。
いつもはクソの足しにもならない記事を垂れ流している当ブログですが、たまには役に立つ記事をということで、「減資」についてのメリットやデメリットなどを投稿していきたいと思います。
ちなみに、最近知ったのですが、某IT業界ではメリットとデメリットのことを略して「メリデメ」というみたいです。いや最後までちゃんと言えよ。リスケとかアグリーとかなんでも横文字にしたらええってもんちゃうぞ。

減資とは何か?やばいのか?
減資とはそもそもなんだ?ってことですが、「資本金を減少させる手続」ことです。そのままですね。資本金の「資」と、減少の「減」を合わせて「減資」です。
会社ってのは、まず初めに設立をして、そこから資金調達をしますが、この資金調達の形態には2種類あって、銀行からお金を借りたり、株主からお金を集めたりするのですが、この株主からお金を集めたものは「資本金」と呼ばれます。
で、減資は、この株主たちから集めた資本金を減少させることを言います。
これだけ聞くと「え〜会社の経営ヤバイんじゃないの〜?」ってなると思うのですが、まあ一概にそうも言えないところがあるので、それを詳しく見ていきます。
ちなみに、減資には有償減資と無償減資があります。
有償減資とは
まず有償減資とはなんぞやって話ですが、下記の通りになります。
有償減資とは、会社の純財産の一部を株主に返還して会社の資本金を減額することをいう。会社法上の規定はなく、無償減資及び剰余金の配当を行うことで実施する。
はい、何言ってるのかわかりません〜。
てことで、超噛み砕いていうと、有償減資ってのは「お金が実際に外に出ていくタイプの資本金の減少」です。
いやこれでもまた何言っているのかわけわかんないですね。
会社を設立する際には株主からお金を集めてそれが資本金になっているのですが、その集めたお金を会社の外に出して、資本金も減少させることです。
とりあえず説明はここまでにします。無償減資と比較したらわかりやすいよ。
無償減資とは
次に無償減資ですが、下記の通りになります。
無償減資とは、会社の純財産を減少させずに(株主に対して金銭等の交付を行わず)会社の資本金額を減少させることをいいます。欠損填補に充当する場合を除いて、減少の法的効力が発生した時に、「その他資本剰余金」の増加を認識します。
はい、こっちも訳わかりません、なんすかその他資本剰余金って〜。
てことでこちらも超噛み砕いていうと、無償減資ってのは、「実際のお金は動かないタイプの資本金の減少」です。
先ほどの有償減資はお金が出ていくタイプでしたが、無償減資はお金が出ていかないタイプです。
減資のメリット

ということで減資のメリットを記載していきます。
減資を行うとメリットとデメリットがそれぞれ出てくるのですが、昨今流行ってる新型うんたらウイルスの影響を受けている会社は、減資のメリットに注目して検討しているケースが増えてきているみたいです。実際のところは知りません。
メリットは主に下記です。
・会社法の監査を受けなくてもよくなる(監査コストの削減)
・税金面でいろんな優遇措置がある
・配当を行うことができる
以下で具体的に見ていきたいと思います。
会社法の監査を受けなくてもよくなる(監査コストの削減)

まず、管理人は普段、会計監査を行っているということもあり、ついこれが1番目にきてしまいました。
会社法の監査ってなんだって話ですが、超ざっくりいうと「割とデカ目の会社は監査を受けないといけないよ」ってやつです。これを、会社法328条を引用すると下記の通りになります。
最終事業年度に係る貸借対照表の資本金が5億円以上、または、最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部の合計額が200億円以上である大会社には、会計監査人による監査を義務づけている
ちょっと何言ってるか分からないのですが、資本金が5億円以上のまあまあでかい会社は会社法の監査を受けないといけないってことです。
よって、減資によって、資本金を5億円未満にすると会社法の監査を受けなくてもよくなります。
会社法の監査を受けるってことになると、非常に大変です。
監査法人の監査を受けることになるかと思いますが、まあこの監査対応がとにかく大変。いや、管理人は普段は監査をする側ですので、大変とか勝手に言ってますが、実際大変と思います。
あと、監査コストもかかります。500万円か1000万円かわかりませんが、できることならコストは発生させたくないもんです。
税金面でいろんな優遇措置がある

次のメリットとしては税金面でいろんな優遇措置があることです。
資本金が1億円以下になると、税金の優遇措置を受けれるようになります。その項目は色々とありますが、主なものは下記です。
・税率が低くなるので支払う税金が安くなる
・外形標準課税を払わなくてよくなる
税率が低くなるので支払う税金が安くなる
割とデカ目の会社だったら税率は23.2%が適用されて、所得にこの税率をかけた金額を払っていたかと思いますが、この23.2%の税率が所得800万円以下の金額に対しては15%になります。
具体的な金額では60万円ほどお得になります。
会社の規模感にもよりますが60万円はでかいですね。
外形標準課税を払わなくてよくなる
まず、「外形標準課税とはなんぞや?」って話ですが下記の通りです。
事業所の床面積や従業員数、資本金等及び付加価値など外観から客観的に判断できる基準を課税ベースとして税額を算定する課税方式のこと。
名前に「外形」があるように、面積や従業員や資本金とかの外から見てわかるものに注目して課税されるものです。
こちらも資本金が1億円以下であれば外形標準課税を払わなくてよくなります。
ざっくりですが50万円くらいお得になるので、会社の規模感にもよりますがでかいですね。
配当を行うことができる

最後にこちらはメリットなのか若干際どいですが、株主からしたらお金が返ってくるのである意味でメリットと言えるかもしれません。
先ほど減資には有償減資と無償減資があると書きましたが、有償減資の方ではお金が会社の外に出るタイプなので、株主側からしたらお金が返ってきたような感じになります。
減資のデメリット
次に減資のデメリットです。当然ですが良いことばかりだけではなく、注意しないといけないところもあります。主なデメリットは下記です。
・会社のお金(資金)が減少する
・会社の信用力の低下
・減資の手続が非常にめんどくさい
それぞれ以下で記載します。
会社のお金(資金)が減少する

まず、先ほどのメリットとほぼ同じになりますが、有償減資を行っていたらシンプルにお金が会社の外に出ます。
よって、資金繰りに困るとかが出てくる可能性があるのでデメリットになります。
先ほどメリットの項目で、配当ができるって書いて株主的にはメリットと書いてしまいましたが、どちらかというとデメリットの側面の方が強いかも知んないですね。
会社の信用力の低下

次のデメリットは会社の信用力の低下です。
いろんなデメリットがある中でこれが一番でかいかもしれません。
資本金は何円でもいいですが、ある程度大きい方が信用は高いのが一般的なので、減資により資本金が減ると会社の信用力が普通は下がります。少なくとも上がることはないかと思います。
そうなると、例えば銀行からの融資が厳しくなったりするかもしれないのでその点は最も大きなデメリットになるかと思います。
減資の手続が非常にめんどくさい
最後のデメリットは減資の手続が非常にめんどくさいことです。
ざっくり下記の3つのステップを踏むことになりますが、社内だけで完結できるものではないので各方面に気を遣ったりすることも考えると非常にめんどくさいです。
①株主総会での決議
②債権者保護手続
③登記申請の手続
①の株主総会では一定以上の株主からの承認をもらわないといけないですが、当然株主からしたら「なんで減資するんだ?」ってなりますので、説明をするのも非常に非常に気を遣うことになるかと思います。
減資の総括・やばいという訳ではない
ということで、メリットとデメリットをそれぞれいくつか挙げました。大きいところでは、メリットは税金面で有利になる、一方でデメリットは会社の信用力が下がるかもといったところになります。
以上になります。基本当ブログは管理人お茶くまの勝手な呟きなので内容面に一切の責任は持ちませんが、明らかに違うだろ!って箇所があればお問い合わせフォームからお知らせいただければと思います。

あと減資とは1ミリも関係ないですが、当ブログでおそらく1番読まれてる記事はこちらになりますので合わせてどうぞ。

