こんにちは、お茶くま(@ochakuma4)です。
当ブログへの訪問は基本ゼロ、あったとしても中国からの意味不明なアクセスのみだったのですが、最近は有難いことに日本から1日30アクセスくらい来て頂けるようになりました。
この流れに乗るならば、より広く読まれる記事を投稿するのがセオリーなのですが、「修了考査の合格率と勉強法」というニーズが非常に限定された話題で投稿していきたいと思います。
あと、読者の興味を惹きつけるには、「これだけやれば合格できる!」とか「10日で合格できた方法!」みたいな感じで行くべきというのはわかっているのですが、当ブログにはそんな魅力的なテクニックは持ち合わせてないので、イチ個人の呟きみたいな感じで進めていきたいと思います。
昨今の修了考査の合格率はシンプルにやばい

まず、このクッソマイナーな記事にたどり着いてる時点でリサーチ力が高い方と思いますので、すでに十分把握済みかと思いますが、昨今の修了考査の合格率はやばいです。
具体的には下記の表の通りなのですが、特に注目すべきは合格率で、従来70%くらいあった合格率が今は50%を切る時代となってしまいました。
年度 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | |
---|---|---|---|---|
願書提出者数 | 1,618 | 1,896 | 2,126 | |
受験者数 | 1,495 | 1,749 | 1,936 | |
合格者数 | 838 | 854 | 959 | |
合格率 | 56.1% | 48.8% | 49.5% |
時代は修了考査の戦国時代に

ということで、修了考査は戦国時代へと突入しました。いや、何言ってるんですか。
適当に受験しても簡単に合格できるわけではないってことですね。
受ける側からしたら、1次試験、2次試験を突破してきている中で、ここでさらに絞る意味は、マジで1ミリもわからないし、運営側には是非とも見直して欲しい気持ちでいっぱいなのですが、まあそれを言っても仕方ないので冷静にどうしたらいいかを考えていきたいと思います。
修了考査の各科目の勉強法
具体的な勉強法を科目別に羅列していきたいと思います。
ちなみに、当ブログの投稿者のお茶くまは合格率が下がった年度にクリアーしているので一応実績(?)はあるのですが、まあ別に他人にアドバイスできる立場でもないのは重々分かっているので、取り入れるところだけ取り入れてもらえればと思います。
まず、スケジュールと科目は下記の通りです。
【1日目】
●10:00~13:00
会計に関する理論及び実務
●14:30~17:30
監査に関する理論及び実務
【2日目】
●10:00~13:00
税に関する理論及び実務
●14:30~16:30
経営に関する理論及び実務(コンピュータに関する理論を含む)
●17:30~18:30
公認会計士の業務に関する法規及び職業倫理
スケジュールの段階ですでにキモさで溢れ返ってます。なぜ3時間の試験がデフォルトになっているのか、試験運営者を問い詰めたいです。
ということで以下は科目別の勉強法です。
税務実務(配点:300点)
まずは税務実務です。
2次試験で法人税とかをすでに勉強済ですので、全くはじめてというわけではない科目ですが、いかんせん範囲がバカ広いので多分一番苦戦します。
範囲広すぎ、というか、ここまでくるともはや範囲は無限です。
TACの講義の回数も30回とか意味不明な回数で展開してくるし、じゃあその30回の講義の中でしっかり解説しているのか?と言われたらクッソ低クオリティの講義を展開してくるので、講義を見る意義が非常に乏しいです。ちなみに今の担当講師がどうなっているのかは知りませんが、管理人が勉強してた時はマジで見る価値ゼロでした。
ただ、その講義以外にインプット講義が存在しないので非常に悩ましかったです。今はどうなってるか知りません。
とりあえず範囲がクソ広くて今後も範囲は増える一方なのは間違い無いので、なるべく早い段階での対策をするのがおすすめです。具体的には夏くらいから始めるのが無難かと思います。
少なくともかつてのように2週間前から答練だけやればいけるような感じではなくなってます。

会計実務(配点:300点)
会計実務はモロに実力が反映される科目と思います。
計算と理論がそれぞれありますが、計算は頑張って「2次試験くらいの実力に戻すこと」に注力すれば良いかと思います。
まあ2次試験の時の実力に戻すといっても、それが結構大変だし、なんなら2次試験の時の実力に戻せないまま本番を迎える可能性も結構ありますが。
次に理論ですが、これがかなり実務寄りな問題が出ます。なので過去問を見て肌感覚を掴むことがまずは大事かと思います。管理人が受験した時はとにかく実務寄りと感じました。
この実務色の強い問題に対する1番の対策は、普段の仕事の中で基準に触れて検討を重ねることかと思います。がしかし、実際のところそんな機会は限られてたりもするかと思うので、重要と思われる基準はざっと読んでおきたいです。そして全く知らない領域はなるべく少なくなるようにしたいところです。
下記は、直近の過去問ですが、まあ実務的というか、多分2次試験の時の知識だけではちょいと厳しい雰囲気が漂ってます。
↓出典はこちら
あと、昨今はIFRSの問題もやたらと出題されてますが、多分実務でIFRSをガッツリしてるパターンは少ないかと思いますので、ぶっつけ本番でいくのではなく、しっかり対策した方が良いです。
TACの講義の中に、「IFRS講座」みたいなやつが通常の講義とは別に課金をすれば受けれるものがあるので、そっちを受けたらいいですが、値段もウン万円するし「そんなところに課金をしたくない!」って場合は、下記のような本を1冊読むのが良いかと思います。2,000円くらいです。

すらすら図解新・IFRSのしくみ [ あずさ監査法人IFRSアドバイザリー室 ]
これにも課金したくない!って場合は、あずさ監査法人が「IFRSと日本基準の主要な相違点」っていう有能なPDFを配布しているぽいのでそちらからどうぞ。
なんか毎年出しているみたいですね。
監査実務(配点:300点)
監査実務は、「監査法人で勤務してたら実務でやってることを前提に解けばOK〜」みたいなことを言う輩がおりますが、そもそも受験者の9割超は監査法人勤務の人たちなので、監査法人勤務であることはなんのアドバンテージにもなりません。
なので、真面目に対策するのをお勧めします。具体的には、理解が弱いところは講義を見るなりして理解を整理したほうがいいかと思います。
問題も実務寄りの問題で、かつ、ある程度の広範囲の知識がないと対応厳しいような問題も結構出るかと思います。
少なくとも「試験当日の勢いとかノリでなんとかなるぞ〜」とは思わないほうが安全です。

経営実務(配点:200点)
経営実務はなんとも報われない科目と感じます。
2次試験でいうところの経営学ぽい問題と、コンピューターとかITとかの問題が出ます。
経営学ぽい問題の方は最悪何も対策をしなくてもなんとかなるかと思います。総資産利益率とかEDITDAとか指標を計算する問題がなぜかやたら出るので、その指標の計算式を軽く確認する感じでいいかと思います。
一方でコンピューターとかITとかの問題は結構対策が難しいです。TACとかのテキストを読むのがベターな勉強法かと思いますが、いかんせん読みにくさが満載、まあ基本的には基準からそのままコピペしているところが多々あるので当然なのですが。
なので、回数もそれほど多くないと思いますので、まずは講義を見てできるだけ理解を深める感じで行くのがいいかと思います。
と言ったものの、勉強したことがほぼ出ないこともあるのが辛いところです。まあ試験ってそんなもんだよね。

職業倫理(配点:100点)
最後に職業倫理です。
この科目はただひたすらに足切りが怖い科目です。
何も対策しないまま本番に行くと結構ガチで何も書けないまま終焉してしまうので、こちらも割と対策しておいたほうが良いかと思います。
具体的には、試験範囲となっている基準が合計5つくらいあったかと思うのですが、なるべく繰り返し読むようにすれば安心かと思います。
ちなみに、過去問と照らし合わせると大体この辺がよく出るみたいなところが見つかると思いますので、その辺りを中心に勉強すると本番での得点に結びつきやすくなるかと思います。

過去問を解くべし、もしくは眺めるべし
この試験は試験範囲が実質無限なので、勉強しても勉強しても際限がないところが非常に苦しいです。が、サプライズがなければ過去問ベースの出題になる可能性が高いですので、まあこの試験に限ったことではないですが、過去問対策は是非ともしたほうが良いかと思います。
今は幸い、ネットに過去問がアップされてます。
ただ、解説はもちろんないので、この辺はTACとか大原から頑張ってゲットしてください。
修了考査の試験当日に気をつけたほうがいいこと
当日気をつけたほうがいいことを羅列します。
まあとはいえ、1次試験、2次試験を突破している方にあーだこーだ言うのはマジで仏に説法的な要素が否めないので、確かにそういうところも気をつけたほうがいいなあ〜くらいのテンションでお読み頂ければと思います。
・予備の電卓を持っていく
・気温調節できる服を持っていく
・水分を持っていく
99%ないと思いますが、電卓が動かなくなったらその瞬間試合修了、いや試合終了なので予備は持っておきましょう。
あと、試験を受けるのは冬ですが、受験する部屋の気温調整がクソな可能性もあるので気温調整できる服も一応持っていきましょう。
そして3時間という鬼スケジュールの中での試験なので水分もあったほうが良きです。
修了考査対策の予備校は選ぶべき?選ぶとしたらどこ?
次に予備校はどこを選ぶべきか?について。
まあこの辺はもはや常識となりつつありますが、修了考査においてはTACが圧倒的マジョリティーです。多分受験する人の8割以上はTACかと思います。
ですので、普通にいけば迷うことなくTACになるのですが、2021年の受験からあの東京CPAが参入してきました。なので非常に迷いますね…。
わたしなら東京CPAを選ぶかと思います。
修了考査に落ちる人とは?
修了考査に落ちる人とはどんなパターン?って話で、いや管理人お茶くまがどうこう言えたことではないのは百も承知なのですが、シンプルに勉強してなかったら落ちると思います。まあこれは当たり前です。
で、問題なのは勉強したくでもできないパターンです。具体的には仕事に忙殺されて平日は勉強どころではない、休日も平日の疲労で机に向かえるような状態ではない、といったようなことが起きるケースがあります。
やっぱりなんやいうても落ちると次の年が苦しいとか色々あるかと思いますので、仕事は半分適当にしてでも腰を据えて修了考査の勉強に取り組むべきかと思います。
監査法人での残業がやばいよって記事もご参考までに

昨今の修了考査に対して個人的に思うこと
最後に個人的に思うことをつらつらと述べたいと思います。ポエマー気質を発揮します。
昨今の合格率低下の要因として「受験生のレベルが落ちたから」と言われることがあります。本当にそうならば今のような低い合格率でも納得ですが、個人的にはそんなことは全くなくて「日々の業務で意味不明な雑務が膨大に増えた」ことがレベルが下がったと言われる要因かなと思います。
つまり、昔は、じっくり基準に向き合って考える時間もたくさんあった一方で、今はやれ形式的な作業や、やれ誰のためなのか分からない雑務が大量にあるので、これを対応してたら1日が終わって「基準とか全然見てません〜」みたいな状況にならざるを得なくなっているのかなあと感じます。
なので、受験者サイドの努力不足というよりかは、環境面に起因するところが結構あるので、運営サイドの方は、是非ともその辺りをお含み頂き、合格率を従来の70%、ひいては、80%90%とかに上げていただくことを切に願います。
修了考査の記事の続編はこちら。

